「保健師を目指したけど自分が向いているのかよく分からない」
「保健師は看護師よりもどこが優れているの?」
看護師免許を取得すると、保健師の試験資格を得ることが出来ます。
そのため、看護師ではなく保健師を目指す人も一定数いますが保健師は看護師に比べると情報量が少なくどのような特徴があるのかあまりわかりません。
保健師と言うのは助産師と同様に看護師の上位資格であるので様々なメリットを受けることが出来ます。
しかし、メリットがあるのならデメリットも必ず存在するので、しっかりとメリット・デメリットを把握してから目指すかどうか決めないと後から後悔することになります。
そのため、保健師を目指している方などに向けてこの記事では保健師の特徴などを詳しく解説しているので是非参考にしてください。
また、もっと保健師について詳しく知りたい方がいる場合には、保健師として実際に働いている人に聞くのが一番良い方法になります。
目次
保健師とは?保健師について解説
保健師とはどのような職業なのでしょうか?
ここでは、保健師の資格を取る条件や保健師の定義や種類について詳しく解説していきます。
保健師の特徴
- 保健指導をする
- 看護師の上位資格
- 健康相談やアドバイス
保健師の定義を簡潔に述べると、「厚生労働省の免許を受けて、保健指導などの仕事を業とする人」のことを言います。
保健指導は、地域の住民などに対して健康維持・増進や予防の仕方などを指導することを言ってアドバイザーみたいな役割を担っています。
助産師の資格と同様上位資格でもあり、試験を受ける際には「看護師資格」の取得が必須で、大学四年間の間に目指したり、短大や社会人の方は保健師養成学校に一年間通い試験を受けます。
保健師の合格率は約85%程度とかなり高い数字になっています。
しかし、受験者はみっちりと学校で保健師について勉強してきた人たちばかりなので、母体集団のレベルが高い傾向にあります。
また、保健師の資格に受かるよりも保健師養成学校に受かる方が難しいともいわれているので、かなりの勉強が必要になるでしょう。
保健師養成学校は国内には10数校くらいしかないので、かなりの狭き門になっているので入学するにはそれなりの覚悟を持つ必要があります。
保健師の種類
保健師と言っても、勤務地によって様々な保健師の種類があります。
以下に保健師の種類をまとめておきます。
- 行政保健師
- 産業保健師
- 学校保健師
- 病院保健師
行政保健師
行政保健師は、公務員で保健所や地域の保健センターなどの公的機関に所属している保健師で、地域住民のために働く保健師であります。
一般的に言うと「地方公務員」が普通ですが、「国家公務員」として働いている保健師も存在します。
地域住民の健康相談・維持、難病を抱えている人のサポートなどの仕事があり、同じ地域などで働く公務員のサポートも実施しています。
高齢者だけではなく、乳幼児のサポートや妊婦さんなどのサポートなどもしていて行政保健師の仕事は多岐にわたるので地域住民の方は助かります。
少子高齢化になっている現状では、特に高齢者の在宅医療や生活支援などの仕事が重要になってきていて保健師の方がこのような仕事をすることもあります。
産業保健師
産業保健師と言うのは、一般企業に就職して従業員な度の健康管理や健康に関する相談などを受ける役割があり、産業看護師と似ている仕事内容になります。
保健師を雇うということは、それなりに余裕のある企業ではないと雇うことが少ないので、募集している企業は大企業が多いです。
大企業に入社すると一般の従業員と同じ扱いになるので、給料や福利厚生などが病院よりも良い条件であることが多いです・
成人病や生活習慣病に関する情報発信を積極的に行うほかに、心の問題などのチェックなどの仕事もあるため様々な業務を経験することが出来ます。
学校保健師
大学・専門学校・私立の高校、中学校などに努める保健師のことを指し、保健室の先生がやっている怪我の処置や生徒からの相談などの役割があります。
生徒の中にも、人間関係がうまくいっていなくて病んでしまったりする子などがいたり、教員の間でもセクハラやパワハラなどがあるかもしれません。
その時に、そのような人たちへの対応などで学校保健師の先生は重要な役割を果たします。
特に、学校の生徒は10代などと若い子が多いので、成人の人と接するよりもより繊細なコミュニケーションが必要になります。
病院保健師
病院で働く保健師は、看護師の方と交流が多く保健師の仕事だけではなくて、看護師の業務も併用で行うことがあります。
また、病院だけではなクリニック・訪問看護ステーションなどで働く保健師も多くいて、保健師による生活習慣病の予防・うつ病予防などのニーズが高いため、病院看護師で働く保健師は重宝されます。
行政保健師のように、在宅医療のために患者さんの自宅に訪問して健康相談や健康指導を行うことがあります。
病院で働くのは、保健師以外にも看護師や医師など様々な医療職の方がいるので、連携を取りながら仕事をこなすことが求められます。
保健師の仕事内容・役割
保健師の種類について詳しく知れたと思います。
ここでは、保健師の主な仕事内容や役割についてより詳しく解説していきます。
仕事内容・役割
- 健康相談・アドバイス
- 保健指導・メンタルケア
- イベントや行事などの開催・実施
保健師の定義を先ほど述べた通り、保健指導などの仕事を業としているので高齢者・成人・新生児・妊婦など幅広い方に対して指導をする必要があります。
健康指弾を受けた人の中には、不安を抱えている人も多くいるので「健康診断の結果から心配なことはないか」などの相談に乗る必要もあります。
相談に自ら行くより、保健師の方から相談に乗る方が相談者も話しやすくなりますし、これからの生活などについてのアドバイスもしやすくなります。
その他にも、体の健康だけではなく現代は心の病気を抱える方も多く存在していて、自殺者もかなり多い国になっています。
そこで、保健師がメンタルヘルスなどを実施することが重要になっています。
メンタルケアをしてもらえたり相談に乗ってもらえるだけで、多くの人を救える可能性があるので保健師のこの仕事はかなり重要な役割を果たしています。
健康維持や相談・メンタルケアだけでなく、保健師の方は健康イベントや啓発活動の企画・実施なども行っていて幅広い仕事内容になっています。
保健師のメリット・デメリット
これまでの保健師の仕事内容や特徴から、メリット・デメリットを解説していきます。
保健師のメリット・デメリットは以下の通りになります。
保健師のメリット
- 体力的にも精神的にも楽
- 夜勤がなくカレンダー通りの休日
- 相談に乗ると感謝されるのでやりがいを感じる
体力的にも精神的にも楽
保健師は、一般の看護師に比べると体力的にも精神的にも楽である場合が多いです。
病院勤務の場合は、看護業務などを手伝うのであまり変わらない可能性がありますが、保健師の主な仕事は相談に乗ること、保健指導・メンタルケアなどであり体力仕事は少ないです。
また、看護師さんの場合患者さんの死を目の当たりにすることが多いですが、保健師は看護師に比べるとそのような機会も少ない傾向にあり精神的な負担も少ないです。
しかし、コミュニケーションを頻繁にとるので看護師が感じないような精神的な負荷は感じることがあります。
夜勤がなくカレンダー通りの休日
保健師は、夜勤がなく3交代などをしないため疲れがたまりにくいです。
若い元気なころは、夜勤があったとしても体力があるのであまり辛くないかもしれませんが、年齢を取るにつれて生活リズムが乱れていくと体力が持たなくなってきます。
そのため、夜勤がないほうが規則正しい生活を送れ長期的に考えると保健師が良いかもしれません。
保健師も仕事によっては一日中立ち続けることもありますが、そこまで頻繁にある仕事ではありません。
相談に乗ると感謝されるのでやりがいを感じる
保健師は、やりがいを感じやすい仕事になります。
相談に乗ると感謝されやりがいを感じるのもありますが、その他にも様々なやりがいを感じる場面があります。
例えば、自分が指導した人やその近隣の住民のかたの健康に対する意識が高まったときや、相談者の人生に専門家として携わることが出来るときなどいろいろあります。
そのため、仕事をしていくうえでやりがいと言うものはかなり重要な要素であるため、保健師と言う仕事はお勧めになります。
保健師のデメリット
- 年収が看護師より少ない
- 看護業務に携われない
- 重い内容の相談を受ける
年収が看護師より少ない
一般の看護師の平均年収は約480万円と言われていますが、保健師の平均年収は夜勤手当がない分看護師の平均年収より少ないところが多いです。
また、公務員で働く場合には年功序列がまだ根強くあるため、初任給なども看護師に比べるとかなり少ない傾向があります。
そのぶん、年齢が上がれば給料は増えますし、クビになることも少なく退職金も多くもらえることが出来るので保健師の公務員は安定さがあります。
看護業務に携われない
保健師の主な仕事は、先ほども述べた通り保健指導・健康相談などコミュニケーションをとる仕事が多く、今まで学んだ看護師スキルを発揮することが難しくなります。
そのため、看護師としての業務にやりがいを感じていて誇りを持っている人は、保健師になると看護業務が減るので看護師としてキャリアを積むことが良いでしょう。
また、保健師から看護師の転職は可能ですが、保健師の転職は求人が少ないのもあり難しいです。
保健師に挑戦したい場合は、新卒などで入社することを目指したほうが良いですし、自分に合っていなかった場合は看護師としてもう一度活動できるのであまりリスクはありません。
重い内容の相談を受ける
保健師は、様々な人から相談を受けるため対応が難しい人や逆恨みをされるようなこともあります。
特に、精神疾患を抱えている人の相談に乗るのは大変なので、このような相談を毎日受けると精神的負担が大きく自分自身の精神が不安定になる場合があります。
そのため、相談にうまく乗れない人やコミュニケーションをとること自体が苦手な人はあまりおすすめできないかもしれません。
保健師に向いている人・向いていない人
ここでは、メリット・デメリットかた実際に保健師に向いている人・向いていない人について解説していきます。
向いている人・向いていない人は以下の通りになります。
保健師に向いている人
- コミュニケーション能力がある人
- 観察力があり明るい人
- 専門性があり傾聴力がある人
保健師の仕事は、相談者や患者さんなどに対して専門家として指導したり相談に乗ることなので、コミュニケーション能力があることが重要になります。
うまくコミュニケーションをとれないと、円滑に仕事も進まないので苦労しますし相談した人も不安な気持ちになります。
観察力なども重要で、相談者の誰もが自分の気持ちをうまく伝えられるわけではないので、うまく言語化できないことを相談者の状況などからくみ取ることが大切でありそこで観察力が生かされます。
相手の話をしっかりと聞くことも大切で、相談者の中には話だけでも聞いてほしい方もいます。
そのため、傾聴力があり明るい感じで接してくれると相談者や指導される人は気持ちよく相談や指導を受けることが出来ます。
保健師に向いていない人
- コミュニケーション能力がない人
- 年収を多くもらいたい人
- 保健師自体に興味がない人
患者さんや従業員・生徒など働く場所によって違いますが、様々な人の相談に乗らないといけません。
そのため、保健師の方がコミュニケーションが苦手な場合、うまく相手も話すことが出来ないので仕事が進まなくなり相談者側も不安になります。
しかし、コミュニケーション能力と言うものは後天的に鍛えられる能力でもあるので、保健師になってから練習すれば大丈夫です!
年収重視の方の場合は、看護師としてキャリアアップを目指したり独立したりする方が稼ぐことが出来るので、こちらのキャリア選択をおすすめします。
保健師自体に興味がない人はまず目指さないと思いますが、迷っている方がいたら実際に働いている保健師の方に話を聞いて検討するようにしましょう。
保健師の一日スケジュール
保健師の一日スケジュール
8:15 朝礼
8:30 出社
9:00 予防支援・健康相談
10:00 各所に連絡を入れる
11:30 問い合わせ当番・昼食
13:30~15:30 乳幼児・自宅介護訪問
16:00 検診の手伝い
17:00 情報共有及び報告
17:45 勤務修了
保健師の一日スケジュールの主な具体例になります。
保健師などは、働く場所によってまたスケジュールが変わるため、働きたい場所のスケジュールは随時調べるようにしてください。
保健師になりたい人などにおすすめの転職サイト
ここでは、実際に保健師で働いている人で転職したい人や、保健師に興味はあるが転職のやり方が分からない人に向けて転職サイトを紹介します。
おすすめの転職サイトは以下の通りになります。
看護のお仕事
運営会社 | 株式会社レバレジーズメディカルケア |
拠点 | 東京・大阪・愛知・兵庫・神奈川 |
有料職業紹介 許可番号 | 13-ユ-309623 |
設立 | 2017年10月06日 |
対応地域 | 全国 |
対応年代 | 20代30代40代50代 *年齢制限はなし |
求人数 | 公開求人数:約12万件以上 非公開求人数:非公表 |
主な求人職種 | 正看護師・准看護師・保健師・助産師 |
利用料金 | 無料 |
公式サイト | https://kango-oshigoto.jp/ |
- 求人数が多い
- コンサルタントの質が良い
看護のお仕事は他の求人サイトと比べても、コンサルタントの質が良いです。
そのため、担当者の質に困っている人は看護のお仕事に乗り換えるのもおすすめです。
また、ナース人材バンクには負けますが求人数が12万件以上とかなり多いため、求人の少なさに困ることはなさそうです。
とても丁寧・迅速な対応をしてくれました!
別の転職サイトが役に立たず、友だちに勧められ使用しました。
役に立たなかったサイトでは私の希望条件を全否定しましたが、このサイトは調べてみますとのこと。なかなか希望に合う条件の病院は少なかったのですが、見つけたときは迅速に対応してくれました。また、進捗状況も説明してくれるので信頼できました。ラインでのやりとりをしていましたが、電話する前にラインで予定を聞いてくれるところも好感を持てました。履歴書添削や面接対策も丁寧にしてくれ、希望の病院に就職することができました!
引用元:みん評 看護のお仕事
マイナビ看護師
運営会社 | 株式会社マイナビ |
拠点 | 東京・大阪・北海道・愛知・宮城・神奈川・埼玉・千葉・群馬・茨城・静岡・新潟・ 石川・京都・兵庫・香川・岡山・広島・熊本・鹿児島・福岡 |
有料職業紹介 許可番号 | 13-ユ-080554 |
設立 | 1973年8月15日 |
対応地域 | 全国 |
対応年代 | 20代30代40代50代 *年齢制限はなし |
求人数 | 公開求人数:50,137万件以上 非公開求人数:非公表 |
主な求人職種 | 正看護師・准看護師・保健師・助産師 |
利用料金 | 無料 |
公式サイト | https://kango.mynavi.jp/ |
- 四年連続認知度No.1
- 全国21カ所に拠点を構えている
マイナビ看護師は、全国21カ所に拠点を構えていて地方の方でも気軽に相談しに行くことが可能になります。
そのため、全国に名前が知られており、 四年連続認知度No.1という素晴らしい数字をたたき出しています。
また、情報誌の発行やセミナーなども定期的に開催しているので、情報収集も簡単にすることが出来ます。
数多くの転職エージェントの中からおすすめの転職エージェントを紹介していくので、気になったかたは随時調べてください。
残業がほとんど無いところを紹介してくれた
今まで勤めていたところは、残業が多かったんです。だから、子どものお迎えに行く時間が遅くなり、たまに勤め帰りの夫にお願いしたことがあったんで辞めることにしました。
でも、私も働かないと家計が苦しいので、転職経験がある友人に話を聞いてもらうことにしました。
求人サイトや、広告で残業が無しと書かれていても人を寄せ付けるためのキャッチコピーみたいなものだから、病院に詳しい紹介会社で探すといいよと友人からアドバイスをもらったので、マイナビ看護師を使わせてもらうことにしました。
マイナビ看護師を利用させてもらった結果、今勤めている病院では残業がほとんど無く、子どものお迎えにもすぐに行ける様になりました。病院内でママさん看護師も数多くいるので、お迎えのことや姑のことを話せる仲間もできて利用してよかったなーって思っています。
引用元:みん評 マイナビ看護師
まとめ
今回は、保健師について詳しく解説していきました。
実際にこの記事を読んで保健師になりたいと感じた方は、保健師養成学校の入学をするか大学生の方は最短4年で資格取得が可能になるので、保健師試験に挑戦してみましょう。