整形外科看護師の働き方は？特徴やメリット・デメリットからおすすめできる人などを解説

数ある診療科の中でも、整形外科は看護師の方にはなじみ深い診療科かもしれません。

整形外科は、重篤な患者さんが来ることはすくなく人の死に直面することもないため、このようなことが苦手な看護師には働きやすい環境になっています。

整形外科と言っても、クリニックの外来勤務・病院での病棟勤務と二つに分かれていますので、整形外科に興味がある方はしっかりと違いを説明できるようにしましょう。

「整形外科看護師の仕事内容が気になる」

「整形外科に転職は可能なの？」

このような疑問や考えをお持ちの看護師に向けて、整形外科看護師の主な仕事内容やメリット・デメリット等様々な内容について詳しくまとめました。

看護師の学生時代などに整形外科に実習に行ったりして、馴染みのある方でも実際の具体的な内容についてはあまり覚えていないでしょう。

そのため、整形外科に転職する前にこの記事を読んで基本的な情報をあらかじめ入れておく必要があります。

それでは、整形外科看護師について解説していきたいと思います。

整形外科看護師の特徴・役割

ここでは、整形外科看護師の特徴や仕事内容・役割について解説していきます。

気になる内容は以下にまとめておきます。

整形外科看護師の特徴

• 日常生活動作の拡大・向上がメイン
• 他の医療職との連携が必要
• 患者さんの心理的ケア

日常生活動作の拡大・向上がメイン

整形外科看護師の特徴としてまず上がるのが、ADL（日常生活動作）の拡大・向上になります。

整形外科に来る患者さんは、骨折した人などの治療が多いようなイメージが少なからずありますが、実際には様々な疾患等の治療を行っています。

整形外科の中でも専門領域がわかれていて、「脊髄外科」「スポーツ整形外科」などがあり一言で整形外科とまとまっていても、実際には扱う領域によって業務内容も変わります。

ADLの向上・拡大では、急性期・回復期・慢性期にわたってそれぞれの看護が求められるため、治療やリハビリの期間が長い傾向にあります。

他の医療職との連携が必要

先ほど説明しましたが、ADL（日常生活動作）の拡大・向上においては、看護師単体でできることではなく、作業療法士や理学療法士と連携する必要があります。

リハビリにおいては専門職の方が中心に行いますが、高齢者の病棟リハビリなどは整形外科看護師の方も参加することになります。

例えば、寝たきりの予防や歩行介助など日常生活の介助を通して片田を動かすようにしてもらいます。

高齢者の方は、手術後に早い時期に離床や病棟でのリハビリをすることにより認知症の予防や合併症の発生を防ぐことが出来るので重要な役割です。

患者さんの心理ケア

整形外科は、主に身体的な怪我をした患者に対して手術をしたりリハビリを行う場所でありますが、患者さんの心理ケアなども特徴になります。

今までは、普通に動いていた足や手が動かなくなると、患者さんは強いストレスを感じてしまい精神的な負担が大きくなります。

そのため、看護師の方が患者さんの思いを聞いてあげたり相談に乗ることも重要になります。

このような対応をとることで、リハビリなどのモチベーションも上がり前向きな気持ちで生きていけるので、早期回復など良い方面につながっていきますし、看護師の方もやりがいを感じることが出来ます。

整形看護師の仕事内容・役割

• ADL向上・拡大のためのメニュー実施
• 患者さんへの手技
• オペ出し・オペ迎え
• 予定入院・検査入院・緊急入院の対処

ADL向上・拡大のためのメニュー実施

ADL向上・拡大は先ほども述べた通り看護師の役割の中で一番重要な役割を果たします。

この時にADL向上・拡大を行う際の看護師の役割は以下の通りになります。

• 痛みを和らげる
• 嚥下訓練
• 歩行のサポート・歩行の練習
• QOLの向上・退院指導

作業療法士や理学療法士と協力してADL向上・拡大を行っていくので、それぞれに必要な役割が変わってきます。

そのため、看護師としての大切な役割をしっかりと把握しこなせるようにしないと、他の医療職の人に迷惑をかけてしまうことになるので気をつけましょう。

患者さんへの手技

整形外科の看護師が良く行う手技はシーネ固定・包帯固定があります。

シーネや包帯を交換する際には、炎症を起こしていないか確認したり、清潔にするためにケアなどを行う必要があります。

シーネ固定・包帯固定をすると患者さんの褥瘡のリスクも高くなるので、しっかりと皮膚の観察をしましょう。

その他にも、様々な看護師の役割があるので以下にまとめておきます。

• ギプス・弾包固定
• コルセット・義肢装具
• 直達牽引・介達牽引

また、整形外科の専門領域によってそれぞれ特有の手技や看護師の役割があるので、しっかりと勉強しておくと良いでしょう。

オペ出し・オペ迎え

整形外科看護師において、オペ出し・オペ迎えも重要な役割の一つになります。

外傷を伴った患者さんが多いため、整形外科の場合装具や必要器具が多く用意するのが大変です。

その他にも、ベット周りの必要なものをそろえることにも思っている以上に時間がとられるため、手際が悪いと迷惑をかけてしまいます。

オペが終わった後には、患者さんの状態をしっかりと確認して、合併症予防に努める必要性があります。

また、ICU（集中治療室）に入室する場合もあるので、ICU看護師として働いたことがあると経験を活かせる可能性があります。

予定入院・検査入院・緊急入院の対処

予定入院・検査入院や緊急時の入院の対応なども整形外科看護師の役割になります。

整形外科は、基本的に急性期の病棟であるので入院～退院までのサイクルが早く常に忙しいのが特徴です。

整形外科病院の場合は、売り上げをよくするためにも手術件数を多くとる必要があるので、急性期病院が多い理由の一つでもあります。

入院～退院までの期間は病院によってそれぞれ違いますが、あるところでは２～３週間で退院までの作業を終わらせるらしいです。

そのため、この間にADL向上・拡大などに取り組んだりするため、時間が足りない場合も時々ですが発生してしまいます。

整形外科看護師のメリット・デメリット

ここでは、整形外科看護師のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

メリット・デメリットは以下の通りになります。

整形外科看護師のメリット

• 他職種のと連携をとることが出来る
• 残業が少なく夜勤が比較的楽
• 患者さんの回復姿が分かりやすい
• 様々な年齢層の患者さんと関わることが出来る
• ほとんどの患者さんが元気に回復する

整形外科看護師の場合、他の診療科と違って理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などのリハビリ専門職の人と関わることが多くあり、チームの連携が必須になります。

そのため、チームで連携を取り患者さんのリハビリを行うことは整形外科看護師でしか味わうことがほとんどできないので看護師としてのキャリアに生かせます。

また、大多数の患者さんは手術が成功してリハビリをしっかりと実施すれば治ることがほとんどであるため、回復姿が分かりやすくやりがいを感じやすいです。

救急病院以外の整形外科では、重篤な患者がかなり少ないため体調が急変することが少なく、緊急手術もほとんどないため残業が突発的に発生することがほとんどなく、定時で帰ることが出来ます。

夜勤についても同様に、様態が急変することが少ないので、安心してケアを行うことが出来ます。

整形外科の患者さんは、回復スピードが速いため入院～退院までの期間が短く、看護師の方はその分いろいろな患者さんとコミュニケーションをとることになります。

そのため、高齢者の方から若い学生のかたまで幅広い年齢層と関わることが出来るのは、整形外科看護師のメリットになります。

整形外科看護師胃のデメリット

• 体力が必要な仕事が多い
• 業務量が多く常に時間に追われる
• 内科に関する知識を学びづらい

整形外科看護師になる人で、特に重要なのが必要な体力・筋力があるかどうかになります。

理由としては、患者さんの介助でかなり体力を消耗しますし、手術後の患者さんは特にADLの低下からできないことが多く介助の量が増えます。

また、医師の指示によってどれくらい動かすこどが可能かなど治療経過庭せて決まっているので、指示に従いながらリハビリをするのも大変になります。

制限が多くなれば、患者さんは何もできないため看護師の介助が必要になり、看護師の負担が大きくなるので体力がかなり必要になります。

先ほども述べましたが、入院～退院までの期間が整形外科はかなり短いので、この間にリハビリを行ったりするなど様々な仕事をこなさないといけません。

オペ出し・オペ迎え・リハビリの補助・退院オリエンテーション・病棟説明などこれ以外にもまだまだ業務があるため、常に時間に追われている整形外科看護師は多いです。

点滴・注射などの内科的な処置や知識が整形外科看護師は少なく、アセスメントなどの対応に苦手意識がある看護師が多いです。

これから、看護師としてキャリアアップを狙っていきたい方は整形外科で使える知識だけではなく、ある程度の内科疾患などにも対応できるような知識を身に着けておくようにしましょう。

整形外科看護師の一日スケジュール

整形外科看護師の一日のスケジュールの具体例になります。

勤務時間は、病院によって変わりますが主な流れはこのような感じであると頭の片隅にとどめておきましょう。

整形外科看護師をおすすめできる人・おすすめできない人

ここでは、今までの整形外科看護師の内容からおすすめできる人・おすすめできない人について詳しく解説していきます。

おすすめできる人・おすすめできない人は以下の通りです・

整形外科看護師をおすすめできる人

• 人と関わるのが好きな人
• やる気を引き出すのが得意な人
• 臨機応変に対応できる人
• 協調性がありコミュ力が高い人
• 体力に自信のある人

整形外科看護師は、リハビリテーションや介助などを通じて患者さんと密に接していくため、人と関わることが好きな人は向いている看護職になります。

退院オリエンテーションやリハビリ・食事などの介助をする際に、嫌がる患者さんがいますがそのような人に向けてやる気をうまく引き出したり上手に接することが重要になります。

そのため、明るい性格でありやる気を引き出すことが得意な人には向いています。

デメリットでもあげた通り、業務量が非常に多いので何事にも臨機応変に対応できる力がありフットワークの軽さなども重要な要素になります。

チームで患者さんのリハビリを行うため、協調性がないとうまく連携をとることが出来ずリハビリを進めることが出来ませんし、コミュニケーションも積極的にとる必要があります。

コミュニケーション能力や協調性と言うのは後から鍛えようと思えば鍛えることが出来るので、コミュ力を上げたい人はいろいろな人と喋るなどして練習するようにしましょう。

整形外科看護師は、力仕事がメインになるので体力に自信がある方がオススメになります。

実際に整形外科看護師として働いているのは、女性よりも男性の比率が高いので体育会系出身の方などは特におすすめになります。

整形外科看護師をおすすめできない人

• コミュ力があまり高くない人
• ゆったりとしたスピード感で働きたい人
• 腰が悪く体力に自信がない人
• 内科系の知識を身に着けたい人
• 日常生活援助にあまり興味がない人

整形外科看護師は、患者さんとの接触はもちろんリハビリを置こうと気の、リハビリ専門職の人達ともうまく連携して仕事をしないといけません。

そのため、コミュニケーション能力が高くないと情報をうまく伝えることが出来なかったり、患者さんに不安を持たせてしまうことがあるのでコミュ力を磨いてから整形外科看護師を目指しましょう。

入院～退院までが２週間ほどで、ほとんどの患者は修了するのでテキパキ迅速に働かないとうまく職場に適応することが出来ません。

ゆっくりと働きたいと考えている人は、介護施設や一般企業で働く看護師を目指すと時間にゆとりを持って働くことが出来ます。

また、外科系の診療科よりも内科系の診療科に興味があり、そちらの知識を身に着けたい場合には、整形外科看護師はおすすめできません。

まずは、自分が何に興味があり目指したい道は何なのかを明確にしてから進む診療科や働く場所を決めることが重要になります。

整形外科看護師におすすめの資格

ここでは、整形外科看護師のかたにおすすめの資格について紹介していきます。

資格は以下の通りになります。

• 学会認定運動器看護師（JSMNC）
• 骨粗鬆症マネージャー
• 登録リウマチケア看護師

それぞれの取得要件・費用についてまとめておきます。

学会認定運動機器看護師（JSMNC）

看護師としての実務経験が５年以上であり、運動領域での看護実戦経験が３年以上で日本運動機器看護学会の会員であることが取得要件になります、

取得費用は約20万円と少し高額になります。

骨粗鬆症マネージャー

医師や福祉系の国家資格を持っていて、骨粗鬆症マネージャーのレクチャーコースを3年以内に一回受けて、日本骨粗鬆症学会会員であることが取得要件。

取得費用は約３万円になります。

登録リウマチケア看護師

三年以上リウマチケアに従事していて、①る街性疾患ケア指導患者名簿20人　②①のケア指導患者名のうち１０例のリウマチ性疾患ケア指導記録が必要。

取得費用は１万５千円になります。

整形外科看護師の平均年収

整形外科看護師の平均年収についてまとめておきます。

	整形外科看護師	一般的な看護師
平均年収	約500万円	約490万円

平均年収だけ見ると、一般的な看護師と整形外科看護師ではほとんど差はありません。

そのため、年収で考えるよりも実施に自分に合っているかや目指す道などを主軸にして整形外科看護師などを選択するのが良い選択方法と言えるでしょう。

おすすめの転職サイト

看護のお仕事

運営会社	株式会社レバレジーズメディカルケア
拠点	東京・大阪・愛知・兵庫・神奈川
有料職業紹介 許可番号	13-ユ-309623
設立	2017年10月06日
対応地域	全国
対応年代	20代30代40代50代 ＊年齢制限はなし
求人数	公開求人数：約12万件以上 非公開求人数：非公表
主な求人職種	正看護師・准看護師・保健師・助産師
利用料金	無料
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看護roo！

運営会社	株式会社クイック
拠点	東京・大阪・愛知・兵庫・神奈川
有料職業紹介 許可番号	27-ユ-020100
設立	1980年9月19日
対応地域	日本全国
対応年代	20代30代40代50代 ＊年齢制限はなし
求人数	公開求人数：約3.7件 非公開求人数：約5万件
主な求人職種	正看護師・准看護師・保健師・助産師
利用料金	無料
公式サイト	“https://www.kango-roo.com/”

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まとめ

今回の記事を読んで、実際に整形外科看護師に興味を持った方は、身近に働いている人がいたらその人に一日スケジュールを聞いてみたりするなど念入りに調べることをおすすめします。

このくらいに念入りに調査をして整形外科看護師になりたい気持ちがある方は、転職準備をしていきましょう。

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