看護師の種類

訪問看護師はどのような仕事をしているの?特徴やメリット・デメリットを徹底解説

「訪問看護師で独立できるの?」

「訪問看護師と病院看護師の業務の違いは何?」

このような疑問を持っている看護師の方に向けて、本記事では訪問看護師の特徴やメリット・デメリットを詳しく解説していきます。

最近は、高齢化や入院日数の短縮によって訪問看護ステーションの需要が増えて、訪問看護を設立する人が増えています。

このような現状を踏まえて、やる気のあるまたは独立志向のある看護師の方は訪問看護ステーションを設立したり、実際に転職して働きたい方もいるでしょう。

訪問看護と言うのは、患者・利用者さんの自宅に行き障害や病気などに応じて看護を行うため、利用者さんは自宅で過ごすことが出来満足度が高いサービスになっています。

このように、需要が高まってきている領域なので、ここからはもっと詳しく訪問看護の特徴やメリット・デメリットを解説していきたいと思います。

1.訪問看護師の特徴と仕事内容

訪問看護の特徴と仕事内容について解説していきます。

特徴と仕事内容は以下の通りになります。

訪問看護師の特徴

  • 訪問エリアが広く移動が多い
  • 自宅に訪問してリハビリなどのサービス提供
  • 看護師が独立しやすい

訪問看護と言うのは、住み慣れた地域や家庭で過ごしたい人のために自宅で医療ケア・リハビリのサービス提供を行う必要があります。

そうすると、訪問エリアが広い地域では移動が多く、地方に行くと車での移動が当たり前になります。

そのため、就職するときなどには車の免許を持っていると有利に働くこともあるので、車の運転をできるようにしておく方良いでしょう。

また、訪問看護は看護師のこれまでの臨床経験が生かせるので独立・開業しやすい職業になっています。

訪問看護で起業する条件としては

  • 法人登記
  • 事務所として物件の手配
  • 「看護師の常勤換算で2.5人以上」の人員配置

このような条件がありますが、人がいれば起業しやすい分野なので独立する人も多くいます。

看護師が独立する理由の多くは、自分の看護師としての価値観の中で仕事をしていきたいという理由が多く、会社に勤めるとどうしても会社との方針や価値観が合わないときがあります。

そのようなときに、独立すれば自分自身の看護方針で患者さんにサービスを提供できるので独立するそうです。

しかし、起業したとしても一年で看護ステーションを閉業してしまう人も多くいるのであまくないですね。

訪問看護師の仕事内容

  • 在宅での医療ケア・リハビリ
  • 日常生活のサポート
  • 家族とのコミュニケーション・指導
  • 薬の管理・指導
  • 他の医療職との連携

訪問看護師の具体的な仕事は、上記の通りになります。

在宅での医療ケア・リハビリと言っても、様々なケア・リハビリを実施します。

例えば、関節を動かす訓練であったり、歩行訓練・嚥下機能の訓練などこのほかにも様々なリハビリや医療ケアを実施していて、訪問看護ステーションによっても内容が変わってきます。

また、日常サポートではバイタルチェックをして健康状態を確認したり、感染症などの予防のために清潔を維持するために清拭をしたりします。

その他にも、自宅の環境整備を整えるための指導なども訪問看護師の役割になります。

家族への看護などのアドバイスや健康相談に乗ることも仕事の一つであり、自宅に訪問するのでコミュニケーションも円滑に進めないとサービスを利用してもらえません。

訪問看護などの訪問医療は様々な医療職種の方と連携を取りながら、患者さんのケアを実施します。

そのため、このような体制のことをチームケアと言い訪問看護は特に在宅医療の中では中心となる存在であるので、チームの中心としてうまく活動していく必要があります。

このほかにも様々な仕事内容があるので詳しく知りたい方は自分で調べてみましょう!

2.訪問看護師と病院看護師の違い

訪問看護師と病院看護師の違いは何でしょうか?

違いが分かりやすいように以下の表にまとめました。

 訪問看護師病院看護師
年収420万~500万円500万~700万円
夜勤オンコールがあるあり
メインの業務療養上の世話診療の補助・療養上の世話

病院看護師の方が年収が高い

病院看護師の方が訪問看護師に比べて年収が高い理由は、夜勤があるかないかになります。

訪問看護師の場合は、夜勤がありませんのでどうしても年収が低くなる傾向があります。

また、訪問看護師の場合小規模の会社も多くあるので、全体的に見ると大学病院や一般病院の方が経営が安定していて給料を高くする余裕があるのも原因になります。

特に、訪問看護師は独立する人も多くうまくいけば収入は青天井になりますが、うまくいかない人も多くいるのでその人たちの年収は勤めていた時よりも低くなりがちです。

そのため、安定志向の人は病院看護師の方が年収が高く大規模なところだと経営が安定してつぶれる可能性が少ないのでオススメになります。

それでも、独立して多くの収入を得たいと思う人がいるのなら訪問看護師をおすすめします。

訪問看護師は夜勤はないがオンコールがある

このオンコールは、訪問看護ステーションにもよるのですが、24時間体制をとっている訪問看護ステーションはこの制度を取り入れています。

簡単にまとめると、24時間体制をとっている訪問看護ステーションが利用者の体調などが急変したときに対応するというものになります。

オンコールを担当する回数は月換算で行くと4~8回ほどになり、電話がかかってきたら出動するという形になります。

また、オンコール担当者はオンコール専用の携帯やオンコールバックを持って帰って対応するつ必要があるので家に帰っても常に駆けつける準備をしないといけません。

ブラックなところになると、看護師の人数が少なくオンコールをほとんど任されることもあるので、オンコールがある訪問看護ステーションに入る場合には以下のポイントをチェックして選択しましょう。

ポイント

  • 看護師の人数
  • オンコールのシステム体制
  • オンコール手当の金額

このようなことを事前に確認すれば、オンコールがあったとしてもブラック企業に当たる確率はかなり減ります。

メイン業務の違い

訪問看護師のメイン業務は、健康状態のチェックや身体介護などの療養上の世話が多く、一般の病院看護師に比べると手技などの業務は少ない傾向にあります。

そのため、自分が得意とする看護業務をまずは見極めることが大切になるので、経験が浅いうちは「療養上の世話」「診療の補助」どちらとも多く経験できるような職場がオススメです。

自分のやりたい業務や方針が定まってきたら、訪問看護師があっているかどうかなどもしっかりと分かるようになるので焦らずに職種を選択していくことを心掛けましょう。

3.訪問看護師のメリット・デメリット

ここでは、訪問看護師のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

メリット・デメリットは以下の通りになります。

訪問看護師のメリットとは?

  • 夜勤がなくカレンダー通りの休日
  • 需要の高い場所で働ける
  • 患者に寄り添う看護ができる
  • 日勤のみなのに給料がいい

訪問看護ステーションは、基本的には夜勤がなく土日祝日休みのカレンダー通りにすごすことが出来ます。

訪問看護ステーションの中には、オンコールがあるところもあり24時間365日体制でもあるので、そのようなところを選ばない限りライフワークバランスは充実するでしょう。

また、高齢化社会である日本は看護や介護の需要はもちろん高まりますが、その中でも在宅医療の需要は医療業界の中でも注目を浴びています。

そのため、需要がある業界で働けるので、給料アップが狙いやすくやりがいも感じられる職場になっています。

病院看護師とは違い訪問看護は自宅でのケアをするため、より患者さんとの距離が近くなり患者さんや家族に寄り添った看護やサービス提供が可能になります。

自分の看護観をもって、患者さんに接したい方などは訪問看護を選ぶとより自分の看護観を主軸に活動しやすくなるでしょう。

看護師のデメリット

  • 一人体制のところが多い
  • コミュニケーション能力が必要になる
  • 車や自転車等での移動が大変
  • 研修制度などが不十分

訪問看護の場合、患者さんの自宅に行くときは基本的に一人体制が多く、ミスなどもすべて看護師の責任になることが多いです。

そのため、一人体制の場合はすべてが自己判断になるために看護師としての経験が浅いとミスをしてしまうことが多くなりますので、ある程度実務経験を積んでから訪問看護師を目指すのがベストになります。

患者さんの健康相談や指導だけでなく、家族に対しての看護や介護の方法・相談などを乗る必要があるのでコミュニケーション能力が問われてきます。

訪問看護師のコミュニケーション能力が低いと、うまく家族や患者さんと会話が出来なく満足のいくサービスを提供することが難しくなります。

訪問するエリアが広くなると、車や自転車等での移動が大変になります。

そのため、車が運転できないと自転車での移動になるためより大変さが増してしまいますので、車の免許は持っておく方が良いでしょう。

病院に比べると研修制度や教育が不十分な体制であるので、一から丁寧に教えてもらいたい人は病院看護師からキャリアをスタートすることをおすすめします。

4.訪問看護師をおすすめできる人・おすすめできない人

訪問看護師のメリット・デメリットや特徴などを踏まえて実際におすすめできる人・おすすめできない人について解説していきます。

それぞれの特徴は以下の通りになります。

訪問看護師をおすすめできる人

  • 病院経験が3~5年以上
  • 自主的に行動できる人
  • コミュニケーション能力が高い人

病院経験が3~5年以上

訪問看護師になる前には、病院での勤務経験が5年か短くても3年あると困ることが少なく済みます。

やはり、訪問看護師の場合は自宅のケアに一人体制で訪れることがほとんどなので、様々な仕事を一人でこなす必要が出てきます。

そのため、一人で仕事をこなせるようになるには臨床経験を多く積む必要があり、経験の浅い看護師になると適切な判断が難しくなります。

自主的に行動できる人

先ほども述べた通り、訪問看護師は患者さんの自宅に訪れるのはほとんど一人体制なので、指示を受けることなく自主的に行動できる人が向いています。

指示待ち人間になってしますと、言われたことしかできないので患者さんや家族のリクエストに応えられずサービスを満足してもらうことが難しくなります。

そのため、訪問看護師を目指している方は積極的に日ごろから行動をとるよう心がけましょう

コミュニケーション能力が高い人

人と接するのが好きで、コミュニケーション能力がある人は訪問看護師に向いています。

在宅医療は、より患者さんと向き合って看護することが出来たり家族とのコミュニケーションがとりやすくなるので、コミュニケーション能力がより重要になります。

どの職種にも共通して言えることですが、コミュニケーション能力が高いと人間関係もうまくいき仕事もうまくいくので、人と接することになれるようにしましょう。

訪問看護師をおすすめできない人

  • 医療行為をメインに活動したい人
  • 収入を下げたくない人
  • コミュニケーション能力が低い人

医療行為をメインに活動したい人

訪問看護のメイン業務は、患者さんの日常生活のケアやリハビリテーションなどで、採血や点滴などの医療行為は一般病院の看護師のメイン業務になります。

そのため、医療処置が好きな看護師も中に入ると思うので、そちらをメイン業務にしたい場合は訪問看護師になるよりも一般病院の看護師になることをおすすめします。

また、介護などの業務も多いので看護業務にこだわりがあったり、看護師として誇りがある人は病院看護師の方が向いているでしょう。

収入を下げたくない人

訪問看護師と病院看護師との違いでもあげましたが、病院看護師は夜勤があるため年収の相場は100万円以上変わっています。

そのため、看護師としてキャリアアップしたいかたや管理職を目指して年収を上げたい人は、訪問看護師になるとキャリアアップが難しいので向いていないでしょう。

しかし、訪問看護師として独立すれば年収1000万円以上も夢ではないので、年収重視でリスクを取れる方は訪問看護師をおすすめします。

コミュニケーション能力が低い人

コミュニケーションがあまり得意ではない場合、おすすめの人でもあげましたが家族や患者さんとより密に接することになるので大変な思いをします。

コミュニケーションが得意かどうかは人によって違うので、しっかりと自分の強みを把握してから自分の進むべき道を決めましょう。

5.訪問看護師を目指す方におすすめの転職サイト

訪問看護師になろうかどうか考え中の方に向けて、おすすめの転職サイトを紹介します。

おすすめの転職サイトは以下の通りになります。

①看護roo!

運営会社株式会社クイック
  拠点    東京・大阪・愛知・兵庫・神奈川
有料職業紹介 許可番号27-ユ-020100
設立1980年9月19日
対応地域日本全国
対応年代20代30代40代50代 *年齢制限はなし
求人数公開求人数:約3.7件 非公開求人数:約5万件
主な求人職種正看護師・准看護師・保健師・助産師
利用料金無料
公式サイト“https://www.kango-roo.com/”
  • 面接対策が圧倒的
  • 利用者満足度96.3%

看護roo!は株式会社クイックが運営する総合型の求人サイトになります。株式会社クイックは東証一部上場企業なため安心して利用することが可能です。

看護roo!の場合は、特に力を入れているのが面接対策なため、面接が苦手な人にはお勧めできる求人サイトになります。

また、拠点があるエリアの大学病院はほとんど網羅しているので、大学病院を希望している人は登録必須になります。

看護師1

面接同行をしてもらえたから緊張しなかった!

転職をしようと思いパソコンで調べてみると一番最初にヒットしたのが看護ルーでした。
看護ルーのサイトを見てみると私が働きたいと思える病院が多々あったので、登録することにしました。
私の専属になった担当者さんは、すごい熱心な人で受身な私を引っ張って誘導してくれたように感じました。
病院を絞ってから、面接に行くことにしました。
そのとき、担当者の人と同席面接だったので緊張せずに自分の言いたいことが言えました。隣にいてくれて心強かったのですが、希望条件に合った病院を探してくれたことが一番ありがたかったです。できれば家の近くの病院がいいんですがということを話してみると、近くの病院の情報を何件か持ってきてもらえ、そこから自分で行きたい病院を選ぶことができました。働き始めてから選ぶのに失敗した~ってこともなかったのでとっても感謝しています。

引用元:みん評 看護roo!

②看護のお仕事

運営会社株式会社レバレジーズメディカルケア
  拠点    東京・大阪・愛知・兵庫・神奈川
有料職業紹介 許可番号13-ユ-309623
設立2017年10月06日
対応地域全国
対応年代20代30代40代50代 *年齢制限はなし
求人数公開求人数:約12万件以上 非公開求人数:非公表
主な求人職種正看護師・准看護師・保健師・助産師
利用料金無料
  公式サイト    https://kango-oshigoto.jp/  
  • 求人数が多い
  • コンサルタントの質が良い

看護のお仕事は他の求人サイトと比べても、コンサルタントの質が良いです。

そのため、担当者の質に困っている人は看護のお仕事に乗り換えるのもおすすめです。

また、ナース人材バンクには負けますが求人数が12万件以上とかなり多いため、求人の少なさに困ることはなさそうです。

看護師1

とても丁寧・迅速な対応をしてくれました!

別の転職サイトが役に立たず、友だちに勧められ使用しました。
役に立たなかったサイトでは私の希望条件を全否定しましたが、このサイトは調べてみますとのこと。なかなか希望に合う条件の病院は少なかったのですが、見つけたときは迅速に対応してくれました。また、進捗状況も説明してくれるので信頼できました。ラインでのやりとりをしていましたが、電話する前にラインで予定を聞いてくれるところも好感を持てました。履歴書添削や面接対策も丁寧にしてくれ、希望の病院に就職することができました!

引用元:みん評 看護のお仕事

6.まとめ

今回の記事では、訪問看護師と病院看護師との違いや特徴、メリット・デメリットなど様々なことについて紹介してきました。

少しでも訪問看護師に興味がわいたという人は、実際に働いている人に訪問看護師の良い所や悪い所を聞いてみたりするとよりイメージがわくので実践してみましょう。

自分の進むべきキャリアを焦って決めると後悔するので、しっかりと比較検討してからキャリアを定めていきましょう。

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